Billboard Monthly Top40紹介
2011 8
月号


# Top40
デビュー

収録アルバム

曲名/アーティスト名
/プロモーショナルレーベル
最高位
1 8/6

"California King Bed"
 Rihanna (Shady)
37
2 8/6

"The Adventures Of Rain Dance Maggie"
 Red Hot Chili Peppers (Warner Bros.)
38
3 8/6

"Out Of My Head"
 Lupe Fiasco feat. Trey Songz (1st & 15th)
40
4 8/13

"Otis"
 Jay-Z & Kanye West feat. Otis Redding (Roc-A-Fella/Roc Nation/Def Jam)
12
5 8/13

"Marvins Room"
 Drake (Young Money/Cash Money)
21
6 8/13

"You Make Me Feel..."
 Conra Starship feat. Sabi (Decaydance/Fueled By Ramen/Atlantic)
7
7 8/13

"Am I The Only One"
 Dierks Bentley (Capitol Nashville)
39
8 8/13

"Rain Over Me"
 Pitbull feat. Marc Anthony (Mr.305/Polo Grounds/J)
30
9 8/20

"Stereo Hearts"
 Gym Class Heroes feat. Adam Levine (Decaydance/Fueled By Ramen)
4
10 8/27

"Headlines"
 Drake (Young Money/Cash Money)
13
11 8/27

"Cheers (Drink To That)"
 Rihanna (SRP/Def Jam)
7
12 8/27

"It Girl"
 Jason Derulo (Beluga Heights)
17




 8月6日エントリー分。
 
 今週は3曲。10週かけて40にインしてきたのはリアーナ。アルバム『Loud』からの4曲目の40ヒット。本アルバムからようやくバラードらしいバラードを切ってきました。普段のダンスビートごりごりな曲よりも、バラードのほうが伸びのあるボーカルが印象付けられる感じですね。ちなみにタイトルが「California」という単語で始まる40ヒットはこの曲で9曲目。38位は、カリフォルニア繋がりというわけでもないんでしょうが、レッチリの新曲。イントロからフリーらしい、ねちっこいベースが耳につきます。音数をぐっと少なくして、従来のファンク色を強めた感じですね。06年発売の2枚組から実に5年ぶりとなる『I'm With You』からの新曲。ジョン・フルシアンテは既に2年前に脱退していますが、新ギタリストとして各メンバーより1周り以上も若いジョシュが新ギタリストとして加入しています。アンソニーとフリー48歳、ドラマーのチャド49歳、の中に混じってジョシュの31歳は流石に光りますね。シングルのジャケで、メンバーにいじられているのがジョシュです。40位はシカゴ出身のラッパー ルーペ・フィアスコ。これが3曲目の40ヒット。自身初のNo.1アルバムとなった『Lasers』から。前回はインディーズバンド モデスト・マウスの人気曲「Float On」を中華風トラックでアレンジしてましたが、今回はR&Bシンガー トレイ・ソングズを客演に迎えて重厚シンセばりばりのレトロスペクティヴな音を展開しています。こういう音を聴くたびに思うんですが、やはり時代が進みすぎて逆行してしまっているんでしょうか。もはや憧憬では片付けられないような。


 8月13日エントリー分。
 
 
今週は5曲。12位は、ジェイZ&カニエのタッグ。ジェイZの『Blueprint』制作参加で名前を上げたカニエですが、ついにあれから10年経過して本格的な二人の共同作業です。色々なところで言われていますが、ジェイZが『Blueprint 3』、カニエが『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』でそれぞれ大成功を収めた後で、これ以上ないタイミングでのリリースでしょう。そんな二人の共同作業盤『Watch The Throne』からのシングル。この前出した「H*A*M」は12曲入りの通常盤には収録されていないので、今回の「Otis」がいったい何枚目のカットかは判定しづらいですが一応公式な1stシングルっぽい位置づけかなと。「Otis」というタイトル通り、オーティス・レディングの「Try A Little Tenderness」の様々なボーカルパートを大々的にサンプリングしており、これだけボーカル部を使ったためか一応オーティス本人もクレジットしています。サンプリングなのにサンプル元の人の名前をフィーチャリングクレジットした例としては、マリオ・ワイナンス「I Don't Wanna Know」(04/#2)でエンヤをクレジットした例があります。曲の肌触り的には、強烈なボーカルのブツギリでアクセントをつけていくタイプということで「Gold Digger」に近く、かなり初期のカニエが得意としていたスタイルに近く、原点回帰的な香りががしますね。あの時はジェイミー・フォックスのモノマネで代用していましたが。

長くなりました。次21位はドレイクの「Marvins Room」。オーティスの次は、なんとマーヴィンですか、と思いきやこっちは別にマーヴィン・ゲイをネタに使っているわけではありません。6分弱と相変わらずな長尺曲で、もはやドレイクマナーともいえる雅でたわやかなナイトサウンドに仕上がっています。どのプロデューサーがドレイクの曲を手掛けても結局この、”むふぉぅん〜”としたアンビエントな雰囲気になってる気がするんですが、本人が注文をつけているんでしょうか。「ポストロック」というジャンルはレコ屋でも見かけるほど一般的なジャンルになってしまっているんですが、今後「ポストヒップホップ」とか「アンビエントヒップホップ」なんてジャンルが一般的な単語になるようであれば間違いなくその功績はドレイクに依るところが大きいでしょう。38位はお帰りコブラ・スターシップ。2年前に「Good Girls Gone Bad」がトップ10ヒットとなったバンドです。フォール・アウト・ボーイのピート・ウエンツが立ち上げたDecaydanceレーベルの看板アーティストで、親レーベルFueld By Ramenの下にいるバンドの中でも特にダンスロック志向が強いです。本来ロックアクトでありながら今回もばりばり4つ打ちです。39位はニューカントリーの騎手 ダークス・ベントリー。これが5曲目の40ヒット。同じようなことをやってもこの人はホンキートンク臭くなりすぎないのがいいですね。どことなくカジュアル。居酒屋で周りがビールとか焼酎飲んでる中でも、一人だけカクテルとか梅酒飲んでそうな感じ。

ラスト40位はピットブル。なんとなく浮かんだ単語が情熱酒場系。熱気むんむんです。実体が伴っているかは別にして、いつもは えげつないほどにオシャレ系エレクトロを意識してがんばってる感じですが、今回はえらく泥臭くラテンな感じです。そんなわけでフィーチャーされたゲストボーカルのマーク・アンソニーにとってはフィーチャリング表記とはいえ、00年の「You Sand To Me」の2位以来11年ぶりの40カムバックだそうで、めでたい話です。そういえば、90年代末期〜00年代初頭のラテン男vo.御三家って、リキマ、エンリケ、そしてこのマーク・アンソニーだと思っているんですが、その理解であっていますかね?というのも、郷ひろみがリキマ、西城秀樹がエンリケをカバーしたのに、野口五郎がマーク・アンソニーじゃなく、サンタナ「Smooth」をチョイスして個人的に裏切られた感満載だったので、ずっと11年間引っかかっているのです(笑)。そう思っているのは決して私だけじゃないはず。
 
 
 
 8月20日エントリー分。
 
 今週は1曲。8週かけて32位に入ってきたのは、お帰りジム・クラス・ヒーローズ。先週のコブラ・スターシップと同じくFueld By Ramen/Decaydance配下のバンド。レーベルに名前を連ねるアーティスト名を見るたびに、Fuled By Ramenの00年代中盤以降のチャートヒットへの貢献度はすさまじいな、と。こんだけ普通のロックバンドが今でもHOT100上では苦戦している状況の中で考えると、って意味で言ってるわけですが。プログレのスーパートランプ「Breakfast In America」ネタの「Cupid's Chokehold」のヒットが4年前ですが、リードオフマン トラヴィー・マッコイのソロを経て、今年発売予定のアルバムからのこの曲で久々の40帰還です。ヒップホップテイストはずっと根底にはあるのですが、サビ以外のゴリゴリした陰な色使いと、サビ部でのストリングスも効果的に取り入れた陽な色使いの対比が非常に鮮やかで、なんかぐっと見せ方が大人っぽくなった印象ですね。00年代の立役者マルーン5のアダム・レヴィーンをゲストに迎えているのも妙に面白いというか。マルーンとジムクラスって元々交流ありましたっけ?個人的にはすごく異色なところで手を結んだ感じがして妙に微笑ましいです。


 8月27日エントリー分。
 
 今週は3曲。13位はドレイクの「Headlines」。先々週の「Marvins Room」は販促扱いで、こっちが10月24日発売予定の2ndフルアルバム『Take Care』からの公式リードシングルだそうです。今回はアンビエントでも浮遊系でもなく、ビートがわりかしくっきりはっきりしている感じです。25位はリアーナ。91位→50位→25位のチャートアクションが物語るように、アルバムリリース当初からヒットポテンシャルの高い曲として周囲でも評判の高かった曲です。アヴリル「I'm With You」の「いぇいいぇいいぇいいぇい」の感極まった雄たけびボーカルを絶妙に曲間に散りばめた、スローBPMながらエッジの効いた妙に奥行きのあるミディアムナンバーです。もうこうなってくるとアレンジのアイデアひとつって感じもするんですが、決して音ネタ1発ってわけではなく、ミディアムで見せるリアーナのボーカルの艶も注目どころではないでしょうか。レゲエテイストの「Man Down」は40ヒットにならなかったので、この曲が『Loud』からの5曲目の40ヒットシングル。流石にこれで打ち止めでしょうか。39位は初登場で、ポップ男vo. ジェイソン・デイルーロ。ベルガハイツ所属。レーベルメイトのショーン・キングストンやアイヤズの影がどんどん薄くなる中この人は絶好調です。ベルガの特色である、見た目アーバンR&B系なのに実体は脱アーバンR&Bという路線を地で行く人ですね。かつて白人R&B(ブルーアイドソウル)という単語があったように、ブラック系ダンスポップは確実に00年代末期〜10年代初頭のムーヴメントでしょう。そんな中でのベルガであり、ブラック系R&Bシンガーを嫌というほどエレクトロの世界に巻き込んだデヴィッド・ゲッタ(この人自体はフランス人)の存在かな、と思うわけです。話が反れましたが、「It Girl」は9月16日発売予定の2ndアルバム『Future History』からの「Don't Wanna Go Home」に続く2nd シングル。フォスター・ザ・ピープル「Pumped Up Kicks」以来の口笛ソングスです。今回は4つ打ちではなく、ちょっとドラマ調のミディアムであり彼にとっては新機軸。


 
 


 


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文責: はまべ
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