Billboard Monthly Top40紹介
2010 9
月号


# Top40
デビュー

収録アルバム

曲名/アーティスト名
/プロモーショナルレーベル
最高位
1 9/4

"Right Above It"
 Lil Wayne feat. Drake (Cash Money)
6
2 9/4

"Just A Dream"
 Nelly (Derrty)
3
3 9/4

"If I Had You"
 Adam Lambert (19/RCA)
30
4 9/11

"Erase Me"
 Kid Cudi feat. Kanye West (G.O.O.D.)
22
5 9/11

"Hot Tottie"
 Usher feat. Jay-Z (LaFace)
21
6 9/11

"Animal"
 Neon Trees (Mercury)
13
7 9/18

"Like A G6"
 Far*East Movement feat. Cataracs & Dev (Cherrytree)
1
8 9/18

"F**k You (Forget You)"
 Cee Lo Green (Elektra)
9
9 9/18

"Letting Go (Dutty Love)"
 Sean Kingston feat. Nicki Minaj (Beluga Heights)
36
10 9/25

"King Of Anything"
 Sara Bareilles (Epic)
32
11 9/25

"If It's Love"
 Train (Columbia)
34
12 9/25

"A Year Without Rain"
 Selena Gomez & The Scene (Hollywood)
35
13 9/25

"If I Die Young"
 The Band Perry (Republic Nashville)
14




 9月4日エントリー分。

 今週は3曲。6位にいきなり初登場で入ってきたのは、00年代ラッパー四天王の一人

リル・ウェイン。『Tha Carter III』でようやく評論家ウケするアルバムを作ったと思ったら、初のロックアルバムとなる『Rebirth』を延期に延期を重ねた挙句ドロップするなど相変わらずの破天荒ぶりです。最近はおとなしかったですが、久々の新曲ということで見事初週20万超のダウンロードを集め上位初登場となりました。何とも言えないですが、音数が多いなぁ、といった印象。12位に入ってきたのは、ネリー。00年代前半の活躍に比べると最近はぐっと落ち付いていますが、この曲は久々の大ヒットになりそうです。11月頃発売が予定されている新作からのリードカット。センチメンタルなトラックを作らせたら定評のあるジム・ジョンシンのプロダクションで、イントロのブルージーなギターからして既に掴みは十分です。ただ、サビの畳みかけるフレーズがちょっとワイクレフの「Sweetest Girl (Dollar Bill)」のサビに似すぎで、訴えられないかが心配。しかし、この楽曲に漂う空気感はいいですね。ネリーの新境地でしょうか。

32位は、米国の石川遼 アダム・ランバート。とはいえ最近は化粧しまくりなので(笑)、既に石川遼からはかなりかけ離れた外見です。結局のところアメアイ出身者では彼が今一番のってるし、最終的に生き残りそうな気がします。ちゃらちゃらした外見とは似つかわず、ちゃんと声も出るし、何よりもパフォーマーとしてのオーラがね。この曲「If I Had You」は、アルバムからの2曲目の40ヒット。疾走感のあるダンスポップで、プロデュースはマックス・マーティンとシェルバックのスウェーデンコンビ。このタッグでのヒットは他に、ブリトニーの「3」やピンクの「So What」なんかがあります。


 9月11日エントリー分。
 
 
今週は3曲。22位は、キッドカディ。”クディ”じゃなくて”カディ”らしいです。読み違うから今後久慈さんって呼ぶと微妙ですね、まあいいや。ご存じ蟹江さんの前アルバム『808なんとか』への参加で注目を集めた久慈さんですが、09年のデビュー盤に続き早速2ndが出る模様。今回のシングルは思いっきり歌モノですが、元々デビュー時からラップしかしない人って立ち位置じゃなかったから違和感ないというか。プロデュースは、おせんち系トラックを作らせたら右に出る者がいないヒップホップ職人ジム・ジョンシン。シングル「Erase Me」は、B.o.B.の一連の楽曲に通じるポップさも確かにあるんですが、むしろ奥田民生的なユルい空気感のほうが前に出ているような。意外と米ポップスではこういう脱力系は表舞台に出てこない気がするので却って新鮮。25位はアッシャー。ガガの『The Fame』に対してのEP『The Monster』的な流れと全く同じパターンでリリースされた、EP『Versus』からの2曲目のヒット。この、「1枚モノで新作EPだけお求めいただいてもいいですし、よろしければこの際、オリジナルとのお得な2枚組はいかがでしょうか?」的な狡い商売は今後流行るんでしょうか。というか流行るんでしょう。楽曲に罪はないのでこの曲「Hot Tottie」のほうに話を戻すと、これがなかなか面白い仕上がりで、ちょっと無機質なSF R&B風(←通じるかな)。時代の一歩先ゆくR&Bシンガー アッシャーの面目躍如となるんでしょうか。プロデュースは、ポロウ・ダ・ドン。33位はキラーズに見出されたらしい西海岸の4人組バンド、ネオン・ツリーズ。オルタナロックチャートでは夏の初め頃からロングヒットになっていますが、ついにポップチャートにも殴りこんできました。ボーカルの歌い回しが独特で、ちょっとコブシまわした感じは賛否両論ありそうですが、楽曲は激キャッチーです。3回も聴けばAメロから何から完璧に覚えれます。ギターよりもシンセが前で主張しまくる感じは今風。
 9月18日エントリー分。
 
 
今週は3曲。21位は・・・・来ましたねぇ、ファー・イースト・ムーヴメント(ニンマリ)。ジャパニーズ、コリアン、フィリピーノなどの血が混じった在米アジアン4人からなるエレクトロヒップホップ集団です。映画『The Fast and The Furious: Tokyo Drift』参加あたりで名前を若干耳にした記憶がありましたが、まさかの全米ブレイク(ガガの来日公演で帯同していたのは知りませんでした)。LMFAOの登場や、ゲッタやBEPのアルバムのビッグヒットなど、エレクトロ+パーティヒップホップってことでちょうど彼らにとっては追い風なんでしょう。33位は、アトランタの怪人 シーロ・グリーン。最近では、「グッディ・モブに居た人」っていうより、「ナールズ・バークリーの中の人」って紹介したほうが伝わりやすいんでしょうか。アウトキャスト周辺も最近落ち着いているので、この方面好きな人にとっては久々の嬉しいヒットじゃないでしょうか。制作をつとめたのは今をときめく ブルーノ・マース(厳密には彼の率いる制作チーム スミージントンズ)で、モータウンサウンドに通じる華やかな仕上がりになってます。しかしこんだけ「ファッキュー!」って声高らかに歌われると寧ろ気持ちよいですね。ちなみにラジオ用は「Forget You!」。40位はショーキン。早いもんでついこの前まで子供のようだったショーキンも最早20歳、成人です。通算6曲目の40ヒットとなるこの曲は原点にかえってレゲエテイストなナンバー。ラスタカラーを意識したシングルジャケが眩いです。プロデュースがスターゲイトって怪しいなって思って調べたら、これってついこの前スターゲイト自身がリアーナの『Rated R』用に提供した「Te Amo」をトラックで焼き直して使ってるんですね。エステル「American Boy」(ウィルアイアム自身のソロ曲のトラックを後にエステルに提供)とかマルーン5「Nothing Lasts Forever」(カニエの「Heard Em Say」の客演でサビ歌を書き下ろしたアダム・レヴィーンが、サビ歌をモチーフに数年後自身のアルバムで焼き直して1曲に仕上げた)の例を思い出しちゃいました。しかし「Te Amo」って、恐ろしくいい曲ですね。欧州では小ヒットしたみたいですが、USではカットしなかったのかな。


 9月25日エントリー分。
 
 今週は4曲。32位は、女性SSW サラ・バレリス。お帰りなさい。07年の「Love Song」(4位)以来となる2曲目の40ヒット。この曲以外のHOT100曲が「Gravity」(99位)だけという完膚なきまでの徹底した一発屋っぷりを守り切っていましたが、この曲のヒットで「こんなハズじゃなかった暗黒史」ともおさらばです。今回は「Love Song」よりもより軽やかに変なアクも抜け、肩の力の抜けっぷりが際立ちます。これくらいで丁度いいんです。ぜひとも「歌えなかったラブ・ソング」もしくは「歌い足りなかったラブ・ソング」を思う存分歌ってください。34位は先ほどのサラと同じくトリプルA局を主戦場に根強い人気を誇るバンド、トレイン。「Hey ,Soul Sister」だけじゃなかったサプライズヒットです。トレインと言えば、必ずアルバム1枚につき1曲だけヒットって決まりでしたが、今回初めてそのルールを破ることが出来ました。「Hey」がウクレレ使いの牧歌調でちょっと彼らにしては異色作だったことに比べると、この曲はわりかしスタンダードな感じ・・・・とここまで書いてて思ったんですが、「トレイン節」ってそもそもどんな感じですかね?私にはわかりません。ただ、この曲を聴いて思うことは最近は「重め」「ねっとりめ」「タルめ」「取りつく島なさげ」はつくづく流行らないんだなぁ、ってことです。このバンドに限らず、この変化は時代の流れなんでしょうか。比較対象としているのは、3ドアーズやステインドなんかがメインストリームでラジオヒットを飛ばしていた00年代頭頃の時代です。こんだけ明るい曲ばっかり流行る昨今は、逆説的に不況が相当深刻な表れなんでしょうか。

35位は、マイリーの居ぬ前に人気急上昇中のセレナ・ゴメス。アルバム『A Year Without Rain』から「Round & Round」に続くヒットが出ました。みんなBreakoutのコメントで書くと思いますが、コープレ「Clocks」系、および それをモチーフにしたデビッド・ゲッタ&ケリー・ローランド「When Love Takes Over」系です。まあシンセのフレーズだけで語ってますが(笑)。ただ前者ほど落ち着きすぎでもなく、後者ほどダンスポップ然でもなく、ちょうどいい感じの貞操っぷりです。ジョーダン・スパークス「No Air」並のほどよい清涼感。いよいよ真のNo.1アイドルとなるべき日が近いことを感じさせる1曲です。アイドル中心にがんばってるトビー・ガッドのプロデュース作品。ラスト39位は、女vo.+男2人の新人カントリーバンド ザ・バンド・ペリーの初ヒット。カントリーでは鉄板のドリカム構成です。ちなみに作曲クレジットがK.Perryとなってて紛らわしいですが、キンバリー・ペリーです。あのケイティ・ペリー率いるバンドではありませんので、念のため。残る二人も彼女の実の兄弟という家内制手工業バンドで、この曲は手作り感満載なハートウォーミングな作風。この曲が収録されたデビュー盤『The Band Perry』はフルアルバムでなくEP盤ですが、ドレイクにしろ、ビーバーにしろ、デビューをEP盤にするほうが勿体ぶった感じが演出できて商業的に成功しやすい、とかそういうのがあるんでしょうか。一体どういうマーケ戦略なんでしょう。





 
 


 


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文責: はまべ
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