Billboard Monthly Top40紹介
2008 8月号


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# Top40
デビュー

収録アルバム

曲名/アーティスト名
/プロモーショナルレーベル
最高位 視聴
1 8/2

"Pushin' Me Away"
 Jonas Brothers (Hollywood)
16
2 8/2

"Fall For You"
 Secondhand Serenade (Walt Disney)
21
3 8/2

"One Step At A Time"
 Jordin Sparks (SRP/Def Jam)
17
4 8/9

"Corona And Lime"
 Shwayze (Suretone/Geffen)
23
5 8/9

"Paper Planes"
 M.I.A. (XL)
4
6 8/9

"Handlebars"
 Flobots (Universal Republic)
37
7 8/9

"All Summer Long"
 Kid Rock (Top Dog)
23 N/A
8 8/16

"Tonight"
 Jonas Brothers (Hollywood)
8
9 8/16

"Can't Believe It"
 T-Pain feat. Lil Wayne (Nappy Roots/Konvict/Jive)
7
10 8/23

"A Little Bit Longer"
 Jonas Brothers (Hollywood)
11
11 8/23

"My Life"
 The Game feat. Lil Wayne (Geffen)
21
12 8/23

"Better In Time"
 Leona Lewis (SYCO/J)
11
13 8/30

"Crush"
 David Archuleta (19/Jive)
2
14 8/30

"Change"
 Taylor Swift (Big Machine)
10
15 8/30

"Dreamer"
 Chris Brown (Jive)
16
16 8/30

"The Business"
 Yung Berg feat. Casha (Yung Boss)
33




 8月2日エントリー分。

 今週は3曲。まず16位はジョナス・ブラザーズ。新作からの2ndリードシングル。今のところ2006年のデビューから毎年アルバムを出しています。Hollywood Recordsの稼ぎ頭なのでぜひがんばってほしいところ。Wikipedia見てると3rdアルバム発売までにあと「Tonight」(7/29発売)、「A Little Bit Longer」(8/5発売)をリードカットとして出す見込みらしく、これはリル・ウェイン作戦か?などと勘ぐってしまいます。まあこのシングル溜まってからアルバムを出す全米と真逆な売り方は、日本では常套手段なんですが。で、肝心の「Pushin' Me Away」ですが、どことなくオールディーズな歌謡ロックをうまくパロってる感じですね。曲もここまでやるかというほどで、聴いていてしごく爽快です。2番の時折がなり出すジョー・ジョナスのボーカルとか、ラスト1分20秒のこれでもかというくらいくどい畳かける展開とか、"100%やりきった感満載"なロスプロの「Last Train Home」チックなエンディングとか(・・・などと書くとロスプロファンから怒られるんだろうな(笑))。35位はトップ40ニューカマーのセカンドハンド・セレナーデ。わかりやすすぎるエモ声からして、「また新人エモバンドか?」、と思いきやJohn Veselyという方のソロプロジェクトだそう。今回の2ndアルバムではバックバンドをつけているらしく、この曲も最初はピアノ+声オンリーでピアノロック的な一面を見せていますが、急に激情型パンクに変わったりします。まあ結局またピアノロックに戻ったりしますが。ほんと00年代は「ドラマ的ロック」や「ドキュメンタリー型ロック」オンパレードの10年になりましたね。ここまで曲に筋書きやナレーションを付けないと人はロックに魅かれないのでしょうか。あからさまなバンド名は出しませんが。まあ自分も好きなクチなので。ラスト39位はジョディスパ。アルバム発売当初から目をつけられていた(自分だけか?w)ロビー・ネビルprod.および作曲(ともに共作)の「One Step At A Time」がついに満を持してのシングルカットです。懐かしいですね、ロビネビ。僕はリアルタイムは「Just Like You」だけですが、一般的にはNo.2ヒットの「C'est La Vie」が有名ですね。最近では『High School Musical』だとかディズニー向けに曲を書いたりしてるそうです。へぇ。作風も変わってるんでこれが往年のロビネビっぽいかというと違いますが、ハープの音色が美しいわかりやすいポップスに仕上がっていると思います。どことなくニーヨ+スタゲっぽいですね、この様式美は。


 8月9日エントリー分。
 
 今週は4曲。個性派なメンツが勢ぞろい。
まず26位はカリフォルニアの2人組。シュウェイズ。ちょっとジャンルが難しんですが、オーガニックヒップホップとブラックアイドピーズを足して2で割った感じです。ラッパーのシュウェイズ本人だけのソロアクトかと思ってたんですが、最近はシュウェイズ本人+シスコ・アドラーというキッドロック崩れみたいな白人シンガー(けど声は結構いい)の2人組で活動してるみたいです。嘘ついてたらごめんなさい。この「Corona & Lime」はもちろん彼らの初40ヒット。カリフォルニア出身というだけあってからっとした
ヒップホップポップスになっていて、感触的にはBEPの「Don't Lie」あたりに近いです。タイトルになっているコロナビールにライムエキスを入れるのは定番な飲み方ですね。今年のサマソニはビール会社の提携がコロナでそればっかり飲んでたわけですが(去年はハイネケン)、コロナって軽いですねぇ。ハイネケンも大概なんですが、あれはビールと呼んでいいもんなんだろうか。。次36位は説明するまでもないんですが女性ソロアーティストM.I.A.。M.I.A.という人自体が一つのジャンルみたいなんですが、先鋭的と言うか型にはまらないポップスを展開する人です。スリランカ系イギリス人。こういうのはやはり日本での反応が早く、ファーストアルバムが出た2005年にはすでにサマソニに呼ばれていました。当時アルバムからのシングル「Galang」が結構ヒットしたので耳にした人も多いはずです。今回40入りしたのは待望のリリースとなった2ndアルバム『Kala』からの曲。「All I Wanna Do (銃声)(銃声)(銃声)(銃声) and (レジが開く音) and Take Your Money」というサビを文字に起こしただけでもかなり妙ですね(笑)。まあ見るよち聴くが易しなんで一聴を。バックでずーっとヒヨってる変な音色のギターはThe Clash「Straight To Hell」(1982)のイントロ部をフィルターかけてサンプリングしたもの。

37位はデンバー出身の5人組オルタナヒップホップロックグループ フロボッツ。4月に自ブログで初めて取り上げたとき、この曲の触感がケイク(Cake)に近いなんて書きましたが、トランペット+どことなくローファイな雰囲気、やっぱり似てません?それにしてもほんと今年はヒップホップロックの当たり年じゃなかいかと思う勢いで、Rehab「Bartender Song」Atomosphere「You」などじゃんじゃん出てきます。個人的にはシフティ(Ex.クレイジー・タウン)、トリック・ターナー、ジム・クラス・ヒーローズあたりも勝手にこのくくりに入れてます。先述のリハブの曲にしてもこれにしてもなんとなくこの辺りの怠惰な雰囲気のヒップホップロックバラード(?)からは「蟹工船」的香りがするんですが、全米でも格差社会な空気感が昨今はウケているんでしょうか。38位はうってかわってぶっちゃけ的なピーカンアメリカンロックのキッド・ロック「All Summer Long」。「ウィスキーをラッパ飲みして、明日のことなんか何も考えないで、『Sweet Home Alabama』を歌って夏を過ごした」ってサビが超開放的で聴いてると人生ドロップアウトしたくなります(笑)。イギリスでもヒットしていますが、サンプリングの妙も影響しているのかもしれません。延々イントロからリフられるピアノ+ドラムはWarren Zevon「Werewolves Of London」(1978)からのサンプル、サビ後にちょこっと封入される音は歌詞にも登場する本家Lynard Skynardの「Sweet Home Alabama」(1974)です。この辺のセンスがキッド・ロックといった感じですね。”2000年代以降はただの演歌歌手”なんて揶揄されなくなって良かったです。

 

 8月16日エントリー分。
 
 今週は2曲。
文章構成上まず29位のT-ペインから。ご存じのとおり昨今のR&B/HipHop AutoTune芸人ブームの火付け役。10/28に全米発売が予定されている3rdアルバム『Thr33 Ringz』からのリードカットで、ミッドテンポのドリーミーな楽曲です。彼と同じくらい今絶頂感のあるリル・ウェインが間奏部にラップで参加。8位に初登場はジョナス・ブラザーズ。8/2分のコメントで書いたとおり、アルバム発売前連続シングルリリース攻撃の第3弾。オーソドックスなアゲ系ポップスです。前2曲と比べてクドさが薄く、一番一般受けしそうなタイプと言えるかもしれません。翌週に続きます。


 8月23日エントリー分。
 
 というわけで、連続攻撃第4弾のジョナス兄弟が今週のトップバッターで第11位。今度はバラード。と言っても女々しさや泣きメロ感は薄く、終始微笑んでる感じのほのぼのタイプの曲です。なんかこの文章書くために曲聴きこんでたらこれがバラードかどうかも正直よくわからなくなってきました(笑)。アルバム発売前のシングル連続攻撃作戦はリル・ウェインが実績を作ったんですが、彼らも成功を収め、アルバムは初動52.5万枚とリルウェイン、コールドプレイに続き今年3番目のビッグセールスになりました。シングル4枚に加え、例のディズニーの『Camp Rock』主演およびそこからのシングルヒットを前フリに壮大なアルバムリリースタイアップが組まれていたとも言えなくもないわけで、もうこんな売り方でチャートに殴り込みをかけてかっちりハマるようなパターンはそうそうめったに出てこないかもしれません。21位はG-ユニット辺りらとつるんでいたのも今は昔、西海岸ラッパー ザ・ゲイム。2ndアルバムが個人的には結構いい線いってると思ったのに全く泣かず飛ばずだったんで凹んでたんですが、今回の3rdアルバムからはシングルヒットが出ました。8/22発売の『L.A.X.』からのリードカットになります。クール&ドレ制作でリル・ウェインがコーラス部で歌参加(相変わらずAutoTuneでエフェクトかけてます)。音だけで判断する分にはちょっと深刻系な社会派タッチのトラックで(なんだそりゃ)、こういう音像が非常に奇麗でぱっと聴き売れる要素満々な曲は一歩間違うとT.I.の「No Matter What」みたいに総スカン食らうんですが、これは売れてよかったです。ラスト38位はレオナ・ルイス。「Bleeding Love」に次ぐ2nd Top40ヒット。てっきりこれもワン・リパブリックのライアン・テダー制作&ジェシー・マッカートニ作曲モノかと思ったんですが違いました。JR.ロッテム制作のアンドレア・マーティン作らしいです。アンドレア・マーティンってどっかで名前を聞いた気がしてWikiってみると、なんとあのモニカの超絶バラード「Before You Walk Out Of My Life」を作曲した人じゃないですが。どうりでこの美メロ!モニカの1stを引っ張り出してライナーを見てみたら確かにライタークレジットのトップバッターで彼女の名前がありました。サビ部でのこの昭和な感じのアレンジとメロがいやはやなんとも。こういう曲を書ける or 制作出来る人は人間国宝にしたいくらいです(笑)。今週エントリーは以上3曲。


 8月30日エントリー分。
 
 さぼってたんで一気に更新になってすみません。8月最終週は4曲。
一番人気は第7期アメアイ上がりのデビッド・アーチュレッタさん(読みが難しいですが正式にはこれみたいです。”アーキュレータ”のほうがなんか得体の知れない使い勝手の良い機器みたいな感じでかっこよかったんですが)。もう一人のデビッドである優勝者デビッド・クックに続き彼も無事レコードデビューできました。おめでとうございます。「Crush」はスターゲイトライクな美麗ポップスで、これが彼のオリジナルの初デビューヒットということになります。10位はすでにカントリーという枠を飛び出した感のあるテイラー・スイフト。11/11に発売が予定されている2nd『Fearless』からの超先行カット。このシングルで垣間見れますが、はたしてアルバムはどこまでメインストリームに寄ってるのか正直気になります。ポップスからカントリーに転向していくジュエルやシェリル・クロウ、または元フーティのダリアスみたいな人もいつつ、カントリーを足掛かりにポップスに向かっていくこういった人もいるわけで、この国の音楽は本当に飽きさせません。16位はクリス・ブラウン。「え?新装盤に入ってなかったけどさらに新たな新装盤が出るの?」とか思った人もいるはず(笑)。大丈夫です。電話会社AT&Tが企画した『AT&T Team USA』というオリンピックインスピレーションのコンピ盤からの曲。言われてみれば、たしかにそんな感じの曲ですね。聴いていると自然と勇気づけられそうな、自信の湧いてくる曲で、選手を鼓舞するにはよさげ。アレンジもなんとなく「未来は希望に満ち溢れてる」的で。ラスト36位はマイアミのラッパー ヤング・バーグ。同じく南部モノで、ちょうど同じころデビューヒットしたプライズと同期的な見方を勝手に私はしてるんですが、実際はプライズの方が10近く歳上です(バーグはまだ二十路、プライズは三十路)。曲は先輩プライズの「Bust It Baby」に媚を売ったかのように同じ路線・・・とか思ってしまう私はひねくれてるんでしょうか。文句のつけようがない美麗路線です。

 



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文責: はまべ
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