LESSON8: 

Vertical Horizon
Luther Vandross
Missy "Misdemeanor" Elliott
Twista
Mario
Amerie
Justin Timberlake
Timbaland
Colby O'Donis
John Mayer


I'm a play this Vandross
You're gonna take your pants off
I'm gonna play this Gladys Knight
Me and you're gonna get right

- Twista feat. Kanye West & Jamie Foxx Slow Jamz



2000


"Everything You Want"
-Vertical Horizon (#1)

西海岸発のオルタナロックバンド。この後「You're A God」(00/#23)が小ヒットするが、チャートファン内では限りなく一発屋として扱われる。ベアネイキッド・レディースにしてもそうだが、No.1の次の小ヒット(彼らの場合は「Pinch Me」(00/#15))を思わず忘れてしまいやすい。イントロから鳴り続けるディレイを効かせたようなフレーズこそ耳を引くが、あとは意外とオーソドックスなつくり。この"全体的に素朴な感じ"、かつ"サビ部で今までの鬱憤を晴らすかのように感情を爆発させる感じ"は90年代後半のオルタナロックからの流れである。しかしこの後こういったタイプのロックナンバーは、(世の中にはあるかも知れないが)チャート上からは一気になりをひそめてしまった。


2001


"Take You Out" -Luther Vandross (#26)

ルーサーが00'sに放った唯二の40ヒット曲の1つ。ルーサーのボーカルは相変わらず仏のようにウォーミーだが、「ちょっといいかい?」「名前はなんて言うの?」「どこ出身なの?」「映画は好きかい?」とナンパの一部始終を歌った曲である。この曲の一連のナンパフレーズをジェイZが「Excuse Me Miss」(03/#8)で引用している。80年代はチェンジのボーカルとして活動し、ソロ転向後数々のR&Bの名曲を残した御大も 05年7月1日 若干54歳という若さで心筋梗塞により急逝。晩年の03年にはリチャード・マークスが楽曲提供した「Dance With My Father」(03/#38)、および同名のアルバム(キャリア初のNo.1)がヒットし、04年グラミーでは最優秀楽曲賞、最優秀R&Bアルバム賞など4部門を受賞した。


2002


"Work It"
-Missy "Misdemeanor"Elliott (#2)

ミッシー円熟期。前年に発表した「Get Ur Freak On」(01/#7)の「これからみんなでメチャクチャ踊って騒ごう騒ごう(棒読み)」にも恐れ入ったが、あれから1年でミッシーはまた怪作を送り込んできた。なんと楽曲随所に「逆回し」を使用。「いっつ よーふぉみ いぴばん いえったも」と聴こえるサビのフレーズは直前で歌っている「I put my thang down, flip it and reverse it」の逆回転である。ファンキーなシンセベースとシアラ「Goodies」のようなピーポーーシンセ、そして曲全体を柔らかく包むチャカポコドラム。「この曲には色んな遊びが隠されてるので楽しんで聴いて下さいね」といったミッシーの声が聞こえてきそうだ。ちなみにこの曲を収録した『Under Construction』はオールドスクールヒップホップへの原点回帰がテーマとなっている。


2003


"Slow Jamz"
-Twista feat. Kanye West & Jamie Foxx (#1)

00年代はファット・ジョーにしろこのトゥイスタにしろ、90年代から活動を続ける中堅ラッパーがまさかの商業ヒットを放つという事件が相次いだ。こちらとしては日の目を浴びてよかったね、という気持ちと同時に、この人がお茶の間に降臨していることへの違和感を拭えなかった(笑)。ご存じ世界一早口なラッパーとしてギネスにも登録されたらしいトゥイスタ。90年代にも客演として40ヒットを放っているが、やはり自身メインでお茶の間ブレイクしたこの曲は金字塔だ。カニエが注目されるきっかけとなった曲で、ルーサーのボーカルを女のコばりにピッチ上げサンプルしてて、「Vandross」と「Pants Off」で韻を踏むという超失礼なリリックをカニエが書いてて、他にも色んなスロージャム系R&Bアーティストの名前が続々歌詞に登場し・・・と言いたいことがいっぱいあって後半から急に超早口になってしまい申し訳ない。・・・そしてこの曲も実際にそういう曲。



2004


"Let Me Love You"
-Mario (#1)

前にとある飲み会で知り合った方に「このPVでのマリオの踊りっぷりはないわー(笑)」と延々15分くらい力説された。その後改めてPVを見るとそこまで酷くはないのだが、やはりこのスムージーなミディアムナンバーにして、この自己主張の塊のようなちゃっと勘違い系ダンスは少し痛い気もする(ファンの人ごめんなさい)。もしかしてそんなところまでニーヨに入れ知恵されていたのかと変に勘ぐられてもしょうがない。というわけで、この曲はマリオにとっての生涯最高成績のヒット曲であると同時に、それまで一裏方ライターでしかなかったニーヨを世に知らしめることになった重要な楽曲。マリオは最初がビズ・マーキーのカバー「Just A Firend 2002」(02/#4)という明らかにお笑いネタとしか思えないデビューだっただけに、この曲でカムバックし、かつNo.1になってしまった当時の周囲の驚きは半端なかった。


2005


"1 Thing"
-Amerie (#8)

見よこの打楽器感!つんのめるようなギリギリ状態のメロ!ビヨンセ「Crazy In Love」で得た大成功もあって、この曲をプロデュースしたリッチ・ハリソンは一躍時の人となった。だが強烈すぎる作風ゆえ、商業的成功作品を数多く生み出せるはずはなく、生き急いでしまった感が強い。この曲とはかなり作風が異なるが、一応デスチャ「Soldier」(04/#3)も彼の作品。いっぽうのエイメリーも、この曲を含む2ndで一番の商業的成功を収め、3rd『Because I Love It』でそう変わらない作風(アグレッシヴなサンプル主体のアップが多い)で頑張ったが全くヒットせず。この曲が好きな人には絶対気にいってもらえそうな作品だけに3rdの失敗は勿体ない。


2006


"What Goes Around...Comes Around"
-Justin Timberlake (#1)

実はNo.1の3rdシングル。なんと2nd 『FutureSex/LoveSounds』からはここまで3曲連続No.1。その後もヒットを連発し、アルバムからは実に6曲の40ヒットが生まれた。1stでも一緒に仕事をしていたので、ティンバランドとジャスティンはこのアルバムで初顔合わせというわけではない。ただ、その後ティンバが得た超強力な右腕デンジャの功績もあり、”歌い手の成熟具合””作り手の覚醒具合”が本当の意味でハマったのはこの曲を含む2ndだろう。そんな奇跡的な2ndにあって、ジニュワイン「Pony」など次々と気持ち悪いビートを生み出したアノ頃のティンバランドを唯一味わえるのがこの作品。デンジャ色の濃い「SexyBack」や「My Love」とは明らかに違う何かがこの曲からは漂っている。


2007


"Give It To Me"
-Timbaland feat. Nelly Furtado & Justin Timberlake (#1)

ティンバランド覚醒時代。06年〜07年にかけてはネリー・ファータドの3rd および ジャスティン・ティンバーレイクの2nd を全面的にプロデュースし商業的にも大成功を収めたこともあって世間の注目度も半端なかった。そんなこんなで当時ある意味ティンバランド・チルドレン的な見方すらされていたこの二人が御奉公とも言わんばかりに参加して当り前のようにNo.1をかっさらったのがこの曲。喉元過ぎれば熱さ忘れるとはよくできた言葉で、今から考えると、「おおこれもNo.1だったのか感」が相当強い。ネリファに提供した「Promiscuous」(06/#1)と同じく、トライバルな香りが漂う野性的な曲。


2008


"What You Got"
-Colby O'Donis feat. Akon (#14)

いま聴くとシンセリフがKARAの「ミスター」に聴こえてしょうがない。思わず「ワンツースリーフォー!」と合いの手入れてしまいそうだ。エイコンが設立したKonLiveレーベルからデビューしたR&Bシンガー。なんとなくバックスやインシンクの4番手辺りで居そうなあか抜けないルックスである。そのあか抜けないルックスが、この朴訥とした晩秋っぽい楽曲に妙にはまっている。レーベルオーナーのエイコンが2nd Verseを歌っているだけでなくプロデュースも担当しており新人を手厚くバックアップ。なおこの頃のエイコンはビジネスマンとしての活動のほうが特筆すべきで、KonLiveからはカーディナル・オフィシャル(移籍組)、そしてガガを世に送り出した。ガガと契約し、彼女が売れまくってしまったことでエイコンが今ほぼ隠居しかかってるというのはあながち嘘ではないだろう。  


2009


"Half Of My Heart"
-John Mayer feat. Taylor Swift (#25)

親日家ジョン・メイヤー
。神奈川(伊勢原)の高校に交換留学生として来ていた事実は結構多くの人に知られている。その他ボラット水着画像流出や、ギタリストとしての活動など、芸能面から音楽面までこの人に関するネタは割と豊富である。「No Such Thing」で世間に注目され始めた03年ごろは未来型AORなどと評論家受けしそうな雰囲気だったが、その後『Continuum』ではモータウンっぽい作風に手を出したり、このシングルのようにさらっと大物ポップスターと絡んで見せるなど近年振り幅がどんどん広くなっている。なお、フォール・アウト・ボーイの「Beat It」(08/#19)ではボーカリストとしてではなくギタリストとして楽曲に参加した。



 

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