LESSON6: 

Baha Men
Enya
Michelle Branch
OutKast
Terror Squad
Bow Wow
Gnarls Barkley
Augustana
O.A.R.
Adam Lambert

Who can say where the road goes,
Where the day flows, only time?
And who can say if your love grows,
As your hearth chose, only time?

- Enya Only Time



2000


"Who Let The Dogs Out"
-Baha Men (#40)

バハマで結成されたバハ・メン。なんとなく「海」とか「夏」とかリゾートミュージック的な曲が多いのだが、USでの唯一の40ヒットとなったのがこの曲。野球、バスケ、フットボールなどの試合中にBGMとして使用されるいわゆるスタジアムアンセムといった趣で、サビ部分の「Who Let The Dogs Out?!」「Who?Who?Who?Who?」のやりとりがコミカルで楽しい。たしか実際に日本の野球選手で登場時のBGMで使っていた選手がいたような?このバンドに関して言うとカーディガンズと同じで日本で先行的に人気化しており、96年くらいの時点で既に日本では「Beach Baby」(First Classのカバー)などがFM各局でヒットしている。


2001


"Only Time" -Enya (#10)

トップ40入りしたのは2001年9月1日。911の10日前。ただし、この曲や同時期にカットされたエンリケ・イグレシアス「Hero」(01/#3)のラジオでのヘヴィエアプレイは明らかにその他のヒット曲とは意味合いを異にするものであっただろう。エンヤは89年に「Orinoco Flow (Sail Away)」で初めて本格的に売れ(US24位 UK1位)、その後唯一無二の世界観を持つ女性シンガーへと昇りつめていったわけだが、意外にも全米40ヒットとしてはこの曲が2曲目。自身のボーカルを多重に重ねていく録音手法は今までと変わらず、ゆっくりと流れていく優しい音像に、「時間だけがそれを解決する」といった内容の歌詞がぴったりとはまっている。
 


2002


"All You Wanted"
-Michelle Branch (#6)

00年代頭はアヴリル、ケリクラ、ヴァネカルと個性派女性ボーカルが次々と台頭したが、そんな中この人も「Everywhere」(01/#12)でひっそりメジャーデビュー。デビュー曲では何となく刺々しさが漂っていたが、2ndシングルとなるこの曲では”ロリ声”を前面に押し出し、本人の見た目同様 楽曲も幾分丸みを帯びた。甘ったれた声色とは裏腹に、どこか頑として譲らないボーカルの芯の強さが彼女の味なのかも。その後サンタナに招かれた「The Game Of Love」(03/#5)が大ヒットし、後にはレッカーズとしてカントリーデビューも果たした。なお、全米デビュー盤の初期出荷時のジャケの写りが余りにも酷かったのか、後にジャケ写がそれとわからぬようなものに差し替えられた。この事実を本人はどう思ってるのか一度聞いてみたいところだ。


2003


"Hey Ya!"
-OutKast (#1)

90年代に築き上げた南部ドロドロファンクの雄的な名声を解体していくかのようにどんどんポップで大衆的な方向性にシフトしていった00年代前半のアウトキャスト。厳しいコア音楽ファンからは、「00年代のアウトキャストは音楽的な成果を何も残していない」などと揶揄されたが、それでもこの曲の大成功あたりが一番商業的には頂点だったことは事実。この曲を含むアルバムは2枚組なのだが、実質はアンドレ3000とビッグ・ボイのソロ作の抱き合わせといった造りだった。「Hey Ya!」はエンターテイナー嗜好の強いアンドレ3000のほうのソロ。カラオケで集団でやる場合は、「指ピロピロ」と「拍手」は絶対外さないようにしよう。クイーン「We Will Rock You」とのマッシュアップも親和性が高く、当時マッシュアップ好きの間では話題になった。



2004


"Lean Back"
-Terror Squad (#1)

当時はコレやジュブナイル、そしてトゥイスタ、スヌープまで1位になってるんだから、やはり2004年のアーバン系のメインストリーム上位占拠は歴史的に事件として見てもいいと思う。日本人以上に渥美清似なファット・ジョーとブロンクスの愉快な仲間達。キーボードリフの達人 スコット・ストーチ制作の東洋系トラックは激渋で、アクセント的に入る「ハッ!」とか意味不明ながら妙に癖になる。人種のるつぼブロンクスで結成されたグループというだけあって、メンバーのほとんどはヒスパニック人種であり、他のヒップホップ集団とはちょっと一線を画す。ちなみにグループには当初、ファット・ジョーを上回る人気を誇ったビッグ・パニッシャー(故人)も参加していた。タイトル部の「Lean Back! Lean Back!」のところの振付け(?)が妙にお茶目なのでこれはぜひPV付きで何度も鑑賞されたい。



2005


"Let Me Hold You"
-Bow Wow feat. Omarion (#4)

リルバウワウ改めバウワウ。00年にリルバウワウ名義でデビューした頃はまだ声変わり前だったのだが、流石にこの頃にはすっかりあどけなさも取れ、いっぱしのラブソングを歌えるまでに成長した。それでも芸歴6年目であるこの時点でもまだ18歳。おそるべし。ファボラス同様どんだけ頑張っても小物扱いされていたが、デッケイドでは最終的に10曲の40ヒットを放った。この曲では当時人気だったおこちゃまアイドルグループB2Kの主要メンバー オマリオンがゲスト参加しているが、この後もジョンタ・オースティンやシアラと組むなど、ファンを裏ぎらず自分の立ち位置をしっかり弁えているところは流石。「Let Me Hold You」のムード満点なナイトラヴァーズサウンドは故ルーサーの遺産。回転数を思いっきし下げると見事にルーサーの声が復元するのでお試しあれ。


2006


"Crazy"
-Gnarls Barkley (#2)

06年きってのクレイジーヒット。元グッディ・モブ所属でラップから歌まで器用にこなすアトランタの怪人シー・ロ・グリーンと、違法マッシュアップでアングラ界では帝王的存在だったデンジャーマウスが謎のコラボレート。デンジャーマウスの音楽的趣味丸出しのハッタリがかったマカロニウエスタン調の仰々しいトラックに、必要以上にソウルフルなシーロのボーカルが乗っかって結果全米7週連続2位、UK9週連続1位。00年代のデンジャーマウスは他にゴリラズの『Demon Days』や、Beck『Modern Guilt』、そしてデーモンのもう1つの別プロジェクトThe Good , The Bad & The Quuenのデビュー盤もトータルプロデュースしている。



2007


"Boston"
-Augustana (#34)

00年代中盤あたりに多かったトリプルAチャートで最初にヒットし、半年から1年くらい遅れてメインストリームで売れた系統の1つ。このパターンの売れ方をしたのは他に、ジェイソン・ムラーズ、サラ・バレリス、スイッチフット、ホウィー・デイなどがある。90年代後半のアダルトコンテンポラリー主導な時代ほどの潮流はないが、振り返ってみるとこの辺数年はトリプルAチャートでヒットを足がかりにメインストリームに進出した例は少なくない。オーガスターナは西海岸出身の3人組。「Boston」は当時流行っていたピアノが前面に出たロックといった趣き。全部が全部ピアノロックみたいなことをやってるわけじゃないんだろうが、総じてぱっと聴いて抒情的な曲が彼らには多い。


2008


"Shattered (Turn The Car Around)"
-O.A.R. (#36)

これもトリプルA系。忘却の彼方に逝ってしまわぬ前に気付いた時にこういうのを拾っておこう(笑)。メリーランド出身の5人組。トリプルA上がりのヒット曲やバンドはどこか捉えどころがなくモヤモヤしているのだが、この曲ではいわゆる曇天な導入部からサビに向うにしたがって次第に雲が晴れていくかの如く視界が開ける構成が素晴らしい。同じ「曇りのち晴れ」展開が楽しめるトリプルA系では同年ヒットしたワンリパブリックの「Stop And Stare」(08/#12)があるが、O.A.R.のほうがサビ部での日差し度が強い。なんとなく聴いているだけで心が洗われそうな有難い曲。


2009


"Mad World"
-Adam Lambert (#19)

アメアイシーズン8準優勝者。デビュー後どんどんルックスが崩れていく様は、本家(?)の石川遼にも通じるものがある。ただしそんなドラスチックで業界ウケするキャラとは対照的に、しっかりとした腕を持っているのも彼の強み。最近ではもはやアメアイは終わりか?とそこかしこで陰口を叩かれているが、裏を返せばこの人の存在感がこの後新人が出ずらいくらいの破壊力だったわけで。「Mad World」はTop8時のパフォーマンスで歌われた曲で、その後ご褒美シングルとしてiTunesで期間限定的にシングル発売された。2011年11月現在販売されているライブバージョンとは別物で、限定シングル色を強めたかったのかデビューアルバムにはこの曲は収録されていない。オリジナルは勿論ティアーズ・フォー・フィアーズだが、むしろ映画『ドニー・ダーコ』の挿入歌となったマイケル・アンドリューズ&ゲイリー・ジュールスのバラードバージョンを忠実にカバーしている。



 

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