LESSON5: 

Sting
Dido
Daniel Bedingfield
Coldplay
Mis-Teeq
Natasha Bedingfield
Snow Patrol
Amy Winehouse
Leona Lewis
Jay Sean

They tried to make me go to rehab but I said 'no, no, no'
Yes I've been black but when I come back you'll know know know
I ain't got the time and if my daddy thinks I'm fine
He's tried to make me go to rehab but I won't go go go

- Amy Winehouse Rehab



2000


"Desert Rose"
-Sting feat. Cheb Mami (#17)

スティングがアルジェリアの男性シンガー シェブ・マミと共演した1曲
。スティングにとっては00'sデッケイドでは2曲しかない40ヒットのうちの1曲(もう1曲はシェリル・クロウとのデュエット「Always On Your Side」(06/#33))。シェブ・マミのボーカルの威力が結構強いのだが、どこか中近東的で妖しい彩り。元々スティングのボーカル自体どこかワールド対応というか(90'sではレゲエのパト・バントンとも一緒にやっていた)、ある意味半分神秘含みなボーカルなので親和性は高く、そんなに違和感はない。


2001


"Thank You" -Dido (#3)

UKの女性シンガーソングライター。前年ヒットしたエミネムのシングル「Stan」(00/#51)でボーカル込みで大々的にサンプルされ、「あの元ネタで使われている曲は何なの?」的にざわざわされてメジャーになっていった曲。こういう同時代的な曲を使って結果的にその曲をプレゼンするような形でヒットしたようなパターンというのは前例があまりなくちょっと当時は衝撃的だった。ダイドもエミネムもお互いに「Thank You」であり、ビジネス的にWin-Winな関係を築けたといったところだろう。ダイドの「Thank You」はこんな私を見守ってくれている貴方に感謝な歌なのだが、この曲の1番のAメロだけを使って、狂信的かつストーカー的なファンの心情を綴った歌に仕立て上げたエミネム(そしてプロデューサーのThe 45 King)の手腕は流石というか。ちなみに兄は「Insomnia」などのヒットを持つUKのスタジアムエレクトロバンドの中心人物ロロ。フェイスレスのアルバムには必ず毎回彼女が参加していて、こういったところに美しき兄弟愛を感じる。
 


2002


"Gotta Get Thru This"
-Daniel Bedingfield (#10)

UK出身の男性シンガーソングライター。妹はナターシャ・ベディングフィールド。UKではいきなりこの曲で1位をかっさらい、その後デビューアルバムから、バラードの「If You're Not The One」と「Never Gonna Leave Your Side」も連続して1位に送り込んだ。この曲「Gotta Get Thru This」は、音数&音的な展開少なめで直線的に進んでいくストイックなハウスナンバー。「そういうストイックなダンスナンバー」も全然許容範囲内なUKチャートならまだしも、本来あまりそういったものに抵抗力のないはずであろうUSチャートに堂々と割り込んでこられると違和感があるのだが、「年に1〜2曲こういうダンスナンバーは絶対入って来るよね」の一言で軽く片付けられてしまうのは、USチャートウォッチャーの懐の深さというか何というか。いや、流石にいま聴いてもこの曲は違うだろう、と。


2003


"Clocks"
-Coldplay (#29)

クリス・マーティン率いる00年代を代表するUKバンド。08年の「Viva La Vida」で、ある意味すごろく的にはアガってしまった感の強い彼らの、全米においては初の40ヒットとなったのがこの曲。UKはさし置いても全米では累計実売枚数的にはもっとも売れたと思われる2ndアルバム『A Rush Of Blood To The Head』から、「In My Place」(モダンロック17位)、「The Scientist」(モダンロック18位)に続くカットシングル
。この曲を含むアルバムの邦題が『静寂の世界』というだけあって、この曲を含めこの頃はまだ多くを語らずシンプルなピアノリフ主体の楽曲をやっていた印象が強い。ちなみに本人達ももはや黙認していると思われるが、デヴィッド・ゲッタ先生の出世作「When Love Takes Over (feat. Kelly Rowland)」(09/#76、UK#1)は、どう考えてもこの曲のハウスリミックスとしか思えない。クラブでは2曲繋げて遊ぶDJ多数とか。


2004


"Scandalous"
-Mis-Teeq (#35)

UKでは7曲のTop10ヒットを持つ3人組R&Bガールズボーカルグループ。意外なことにUK No.1ヒットはなく、UKでも実質的な活動時期は2005年に解散するまでのわずか5年間と非常に短い。そんな彼女たちが放った遅すぎる全米殴りこみヒットがこの曲。サイレン音を髣髴とさせるSEなど終止一定の緊張感を張り詰めらせたトラックは、当時南部サウンド一色だった全米メインストリームR&Bと比べると、明らかに一線を画す仕上がり。何といってもミスティークのウリであるアリーシャのラガ・ボーカルが冴えわたる。たしか同じような時期にライバル(?)シュガーベイブスも全米進出を試みたはずだが、こちらは「Hole In The Head」(04/#96)の中途半端なラジオヒット1曲で終わった模様。個人的に応援していただけに残念。まあミスティークのほうも成功とは程遠い成績だが。



2005


"These Words"
-Natasha Bedingfiled (#17)

UKの女性ボーカリスト。「Gotta Get Thru This」「If You're Not The One」のUS40ヒットを持つダニエル・ベディングフィールドの妹。兄に遅れること4年で初のUS40ヒットとなったのがこの曲。先行して大成功を納めていたネリー・ファータドのデビューヒット「Fly Like A Bird」を彷彿とさせるような不思議系少女な出で立ちのポップソング。ポップソングにはこれくらいの魔力はあってしかるべき的な教科書通りの手堅い曲。背後で奏でられる優しげに包み込むストリングスと、要所要所で鳴る「だ!だ!だ!」のドS的なリフに、柔剛一体となって丸め込まれそうになる。この展開はあざとすぎるほど。


2006


"Chasing Cars"
-Snow Patrol (#5)

スコットランド出身のUKバンド スノウ・パトロール唯一の全米40ヒット。テレビドラマ『Grey's Anatomy』で使用されたことをきっかけに全米で人気化し、その結果、最高位5位トップ40週数32週のビッグヒットとなった。アダルトコンテンポラリーチャートでも3週1位、アダルトトップ40チャートでも2週1位を記録。午前2時的な静寂がその場の空気を包みこむ序盤から、徐々に壮大に盛り上がっていくハイパーバラッド。なぜかネットのみでなく、普通にラジオでもかかってしまうほど人気の「Every Breath You Take」とのマッシュアップも有名(確かに2曲の親和性は高い)。この曲は4th収録だが、3rd『Final Straw』収録の「Run」もバンドのアンセムとして人気が高い。



2007


"Rehab"
-Amy Winehouse (#9)

UK出身の女性ソウルシンガー。2011年7月23日、アルコールの過剰摂取が直接的な原因となってわずか27歳にして急逝した。そんな彼女が唯一残したUS40ヒットがこの曲。この曲を含むアルバム『Back To Black』は、レゲエ/ヒップホップ畑の重鎮プロデューサー サラーム・レミと、レトロスペクティヴな音を得意とする若手ヒップホップDJ マーク・ロンソンの二人がほぼプロダクションを二分しているのだが、この曲は後者のマークによる作品。「魔女の宅急便のあの曲」とも当時比較されたそのサウンドはどこか日本人的にも懐かしさも感じさせるものであり、彼女のアーティスト的側面とは真逆に非常に人懐っこいものだった。もちろんこの曲のテーマは言うまでもなくリハビリ施設へ行くことへの抵抗を歌った曲。彼女の人生ともリンクした生々しい曲の背景も踏まえると、彼女の死去後に行われたMTVミュージックアワードでのブルーノ・マーズのトリビュ−トパフォーマンスでも、この曲や幾多の「そういった曲」は取り上げずらかったというところが本音だろう。


2008


"Bleeding Love"
-Leona Lewis (#1)

UKの女性ポップシンガー。UKのオーディション番組X-Factor出身。2007年末ホリデーシーズンにUKでは7週連続1位、USでも年を越して2008年4週連続1位を記録した。2007年から始まったX-Factor出身シンガーで、全米でもここまでヒットした優勝者は後にも先にも彼女だけである(というよりその他の優勝者はまともに全米向けにプロモーションすらされていない気がする)。イントロから奏でられる"年の瀬"を感じさせる重厚なシンセと、そんなホリデーシーズンサウンドには似つかわしくない極端な音色・音圧の打ち込みドラム(笑)。そんなこの曲は、ティンバランドとつるんだあの曲のヒットもあって一躍メジャーとなったワンリパブリックのフロントマン ライアン・テダーが全面製作総指揮を担当。この曲の後はワンパターンだの何だの言われたが、彼が一番脂の乗っていた時期だけあって、少なくともこの曲はおそらく全身全霊を捧げて作った渾身の1曲であることは間違いない。また、それまではただのアイドルシンガー としてしか見られていなかった ジェシー・マッカートニーが作曲したことでも後付け的に話題となった。


2009


"Down"
-Jay Sean feat. Lil Wayne (#1)

UK出身の男性ポップR&Bシンガーソングライター。こういうのはツベコベ言わずUS出身かと思われがちだが何気にUKはロンドン出身。この辺は間違えやすいがすごく基本的なところなので是非抑えておきたい。UKではこの曲が売れる前にもそこそこ売れていたシンガーだったが、09年にリル・ウェインを擁するCash Money
と契約してからは全米でもバースト的に人気化。サビだけ異常にメロがわかりやすく、やけにAutoTuneを多用したこの時代の権化的な曲であり、同時期にヒットしたアイヤズの「Replay」などと共に着メロポップスなどとも揶揄された。アイヤズはあの悪名高き(?)ベルガ・ハイツ所属だが、この人は2011年現在もまだ律儀にキャッシュ・マネーにとどまっている模様。




 

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